気球実験実施

  去る2001年5月18日に宇宙科学研究所の協力のもと,岩手県三陸沖にて気球を用いた超長距離通信実験を実施しました.この実験の目的は小型気球にCUTEの通信実験モデルを搭載し,機能実証試験を行うことです.
  気球は朝7時37分に放球され,最大高度およそ35kmまで上昇し,約4時間後の11時43分に着水しました.気球と三陸地上局との通信距離は最大約60km,また気球の周囲の環境温度は最大−40℃にも達しました.
  実験の結果,FM送受信機など一部に不具合を生じましたが,その他の機器はほぼ正常に動作しました.東工大大岡山キャンパス地上局においてもCWテレメトリの受信およびデコードに成功し,通信距離約450kmにおけるCUTEの機能実証が確認され,実際の軌道上運用への第一歩になったと思います.また,実験の際には各地のアマチュア無線家の方々にも温かい協力をいただき,多くの受信レポートをいただくなど,情報を共有することができました.深く感謝いたします.
  この気球実験の結果は,今後のエンジニアリングモデル,フライトモデルの設計に大きく反映させていきます.

  気球実験モデル

  気球実験搭載機器

  実験の様子

  実験の結果



CUTE気球実験モデル


気球実験搭載機器


実験の様子(放球前,放球直後)


実験データ(高度変化,温度変化)
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