東京工業大学(LSS)CubeSat 'CUTE-I'...

小型衛星開発技術の第一段階として超小型バス衛星の開発および, 民生品の積極的利用を視野に入れた学生主導の低コスト小型衛星の実現を目標としています.具体的な目標としては,以下を掲げます.

  • 小型衛星システムを短期間で実際に製作運用することにより,宇宙工学の全体像を実体験する.

  • 過去のプロジェクトで培った技術を生かした小型の衛星バス機器を開発し,かつ実際の軌道上衛星運用技術を習得する.

  • 構成機器として宇宙利用実績のない民生品の利用を視野に入れて,学生主導手作りによる小型衛星を低コストで実現する.

  • 初の宇宙打ち上げ機会でもあり,学生の今後の宇宙開発へのモチベーションを高揚させる.

東工大CubeSatのコードネームは"CUTE" (CUbical Titech Engineering satellite)と名付けました.これは,東工大LSSで製作する技術試験衛星であるとともに,自分たちでつくったということで"Cute"であるという意味も含んでいます.現在は,2003年6月30日の打ち上げに向けて,CUTE-Iの最終調整および地上局整備を行っています.
 
製作個数
設計概要
打ち上げシーケンス
ミッション
サクセスレベル
開発モデル・開発スケジュール
 
 
 製作個数

2003年6月30日にCUTE-I打ち上げ.

以降の打ち上げにも開発,参加予定.
現在,CUTE-II概念設計中

 
 設計概要

Size : 10 cm×10 cm×10 cm,Weight : 1 kg

太陽電池パドル,3本のモノポールアンテナを展開

通信周波数帯 (アマチュアバンド)
  Uplink : 144MHz Band    Downlink : 430MHz Band
  アマチュア周波数帯利用に関して

 
 打ち上げシーケンス

打ち上げ手段:ROCKOT(ロコット)+ 軌道変換機BREEZE

打ち上げ時刻は,日本時刻2003年6月30日23時15分

高度820km,軌道傾斜98.7degの太陽同期軌道

全部で9機の衛星(うち,6機がCubeSat)が同時に打ちあがる(CubeSatとしては初の打ち上げ)

 
 ミッション

CUTE-Iのミッションは以下の3つを予定している.

[通信ミッション]

  • CW送信機によりCWテレメトリ(モールス信号)を送信,地上局で受信する.
  • FM送信機によりFMテレメトリを2つの異なるプロトコル (Ax.25, SRLL(Simple Radio Link Layer protocol))により地上局へ送信する.
  • 地上局からのコマンドにより,通信プロトコルを変更する.
  • CWテレメトリ および FMテレメトリデータの公開

[センシングミッション]

  • 各種センサにより,衛星の加速度,角速度,温度,姿勢を測定し,各データをメモリに保存,および地上へ送信する.

[展開機構実証ミッション]

  • 軌道投入後,3本の通信アンテナおよび一枚の太陽電池パドルを展開する.

 

 
 サクセスレベル

今回のCubeSatプロジェクトのサクセスレベルは以下のように設定した.

[MINIMUM Success]

  • 軌道投入衛星の一連の製作過程を経験し,実際の運用技術を習得する.
    (教育)
  • 打ち上げ後,衛星をトラッキングし,CubeSatからのCWテレメトリ(ビーコン)を受信する.
    (トラッキング,CWダウンリンク実証)

[MIDDLE Success]

  • FMテレメトリを受信し,各種センサデータにより衛星の状態を把握する.
    (FMダウンリンク実証)

[FULL Success]

  • 太陽電池パドルの展開実証.
    (超小型展開機構技術実証)
  • 地上からのコマンドにより,FMテレメトリの通信プロトコルを変更し,より確実なデータ通信の模索.
    (アップリンク・新規通信技術実証)

 

 
 開発モデル・開発スケジュール

LSSでは,以下のモデルを製作してきた.

  • BBM:各サブシステムの構成・内部配置をほぼ確定させ,それぞれで機能試験を行なうためのモデル(CDRまでに完成)

  • Balloon Experiment Model:2001年5月に行われるISASバルーン実験用のモデル.通信系の試験を主とした実験モデル

  • EM:BBMを元にした,実際のFMにほぼ近いモデル.環境(振動・熱真空等)試験用モデル

  • MM(Mass Model):質量特性をFMと等価にしたモデル.今回の打ち上げでは必要とされなかった.

  • PFM:軌道上打ち上げモデル(FM)と同スペックのプロトフライトモデル

  • FM:軌道上打ち上げモデル

  • FM-Backup:軌道上打ち上げモデルのバックアップ.FMと同等.

    下図に打ち上げまでのスケジュールを示す.

 

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