通信機能
通信手順
通信機
アンテナ
DTMF
TNC
CW モールス符号
システムブロック図
通信系コンポーネント
実験・測定
 
通信機能
地上局からのDTMFコマンドを受信する.
FMテレメトリパケットを地上に送信する.
CWテレメトリを地上に送信する.
地上局からのコマンドにより,通信プロトコルの切り替えを行う.
 
通信手順
CUTE-IからCWテレメトリを受信する.
地上からFM送信機の電源をONにするコマンドを送る.
CWテレメトリからCUTE-IがDTMFコマンドの受信状況を確認する.
DTMFコマンドを送信する. (センサの選択,プロトコルチェンジなど)
FMテレメトリパケットを受信する.
パスが終わりに近づいたら,FM送信機の電源をOFFにするコマンドを送る.
 
CWは衛星の位置を決定するために必要であるため,CW送信機は常にONになっている.
FM送信機は消費電力が大きいため,通常は電源はOFFの状態になっている.
FM送信機の電源投入は地上からのコマンドによる.
FM送信機をOFFにするコマンドが通らない可能性もあるため, ある一定期間コマンドを受信しなかった場合には,自動的にFM送信機をOFFにする.
 
 
搭載通信機
周波数
(MHz)
通信形式
無線機
送信出力
(mW)
消費電力
(mW)
アップリンク
140MHz帯
DTMF
DJ-C1
(ALINCO)
100
ダウンリンク
430MHz帯
Packet
(Ax.25 or SRLL Protocol)
DJ-C4
(ALINCO)
350
1100(MAX)
ダウンリンク
430MHz帯
CW
1, 2特注
( Maki Denki)
100
600(送信時)
 
アンテナ
アンテナ緒元
  アンテナの材質は焼き入りリボン鋼.環境対策のため,表面をテフロンコーティング処理.
 
Freq.
(MHz)
Antenna length
(mm)
Antenna width
アップリンク
(地上局→衛星)
144MHz帯
約500
(1/4波長)

4mm 以下

ダウンリンク
(衛星→地上局)
430MHz帯
約170
(1/4波長)

4mm 以下

ダウンリンク
(衛星→地上局)
430MHz帯
約170
(1/4波長)

4mm 以下

 
 アンテナ配置
   バルーン実験モデル
   EM(Engineering Model
   PFM(Proto Flight Model)
 
アンテナ展開方法についてはこちら.
 
DTMF
 CUTE-Iの地上からのコントロールにはDTMFトーン信号を用いる.

 DTMFデコーダ素子には,以下のものを使用.

   CM8870   2.7〜3.6V Supply Voltage(California Micro)
 
TNC
 TNCの機能はパケットの生成,分解,モジュレーション,デモジュレーションであるが,これにプロトコルチェンジの機能が追加されている.

 TNCではOBCから送られてきた各種衛星データをそれぞれの通信パケットフォーマットに従ったデータ形式に成形し,そのデータをモデムICにより音声信号に変換する.

 何らかの不具合でOBCからデータが送られてこない場合には,TNCが独自に衛星搭載機器のいくつかのアナログデータを独自にAD変換を行い地上に送信する.

   通信プロトコル
     Ax.25…一般的なパケット通信プロトコル
     SRLL…東工大無線研オリジナルプロトコル

   TNC スペック

  

   使用デバイス

     CPU     H8/ 300 (Hitachi)

  

     Modem IC  FX614(California Micro)

  


  SRLLプロトコルおよびTNCの詳細についてはこちら
 
モールス符号
   機能
      衛星のHK(House Keeping)データをモールス符号で地上に送信する.
      モールス符号の速度は60文字/秒程度(JAS-2よりやや遅い)

   使用デバイス
      PIC16LC73A-04I (Microchip)

  

     PICの機能
      OBCから送られてきたシリアルデータをモールス信号に変える.
      OBCからのデータがこない場合には,PIC独自でAD変換したHKデータを送信する.

   CWデータフォーマットについてはこちら
 
システムブロック図
 
通信系コンポーネント
  通信系回路
       
     TNC,CWのキーイング,地上からのコマンドのデコード,無線機のON/OFFを制御する回路.

      EM(Engineering Model)基板

    

      PFM(Proto Flight Model)基板

    

  通信機BOX
     
     UHF帯FM送信機,CW送信機,VHF帯受信機を収納

        

 
実験・測定

 CUTE-Iの各種電気的特性を知るために,さまざまな実験,測定を行った.
 実験,測定に関してはさまざまな研究機関等にご支援をいただいた.


 ISAS大気球実験 @ 三陸大気球観測所 (岩手県三陸沖)

ISAS(宇宙科学研究所)の大気球を使い遠距離の通信実験を行った.詳細はこちら

”CUTE”気球実験モデル
1,2,3
気球実験風景
1,2,3

この実験により,CUTE-I通信系の低温での動作不良や,通信系システムの不具合が
明らかになった.
ここで経験した不具合をもとにEM(Engineering Model)の設計を行った.

 温度試験

  恒温槽を用い,低温および高温での搭載機器の動作試験,特性試験を行った.
  

 電気性能試験 @ 東京都立航空高専
 
 都立航空高専さんのご好意により,高周波測定器をお借りして,各種高周波特性試験を 行った.

実験の様子

 EM(Engineering Model)を使用した電気性能試験

 

 PFM(Proto Flight Model)を使用した電気性能試験



 電波暗室試験 @ 東京都立航空高専

 都立航空高専さんのご好意により,電波暗室をお借りして,CUTE-I搭載アンテナのアンテナパターン測定を 行った.


実験の様子

 EM(Engineering Model)を使用したアンテナパターン測定



 PFM(Proto Flight Model)を使用したアンテナパターン測定

 

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Tokyo Institute of Technology    Lab. for Space Systems (LSS)
TITECH CUBESAT PROJECT TEAM
Contact : Tomoyuki URABE