CUTE構体設計
 CUTE EMを用いて,熱真空試験など様々な試験を行い, それらの結果を基に最終的なフライトモデルを設計した.
 まず,組み立て易いように改善を図りバッテリ,通信機など極低温の影響をモロに受けてしまう機器に対しては断熱材で覆うことにした. また,FMを設計・開発する際に最大の問題点となったのは重量削減であった. 重量削減のために内部構造の一部をMg合金で作成し,また肉抜きできる部品は軽量化した.  最終的には独自開発の放出機構にて軌道投入されることになったために,柱の部分を再設計し放出機構側のラッチで固定されるような 形状にした.

構体Flight Model
 最終的に作成したCUTEの構体FMを以下に示す.太陽電池セルが6面全てに貼ってあり, パドルを開くことによって発電電力を増やす.全面には外部からアクセスするために壁に窓が開けてあり, 2つ目の窓はフライトピン(打ち上げる前に抜く:挿してる間は電源OFFの状態になる)を抜くためのものである.
 柱が上方に長く飛び出ており,ここにラッチがかかるような溝が加工してある.

        


 基本的な構造は4本の柱と壁6枚による外殻構造をしている.


  



機器内部配置
 CUTE搭載機器の内部配置は以下の写真のようになっている.


Mg合金の適用
 上述のようにCUTE-Iでは内部構造部品のいくつかにMg合金を採用している. 重量削減はもちろんのこと,小型衛星へのMg合金適用実証として非常に重要な役割を果たしていると考えている.
 一般的にMg合金には以下のような特性がある
◆比重アルミニウムの2/3,チタンの1/3,鉄の1/4

◆比強度同一体積当たりの強度/剛性は鉄やアルミニウムより優れている

◆振動吸収性マグネシウム合金は,振動を受けた時にそのエネルギーを熱に変え,吸収/放出する性質がある
 このため,小型衛星のような構造には非常に有利な材質であると言え,今後の発展が期待されている.

  
  



テフロンコーティング
 宇宙空間では高真空度のため金属同士が密着する部分が固着してしまう恐れがある.
そこでパドル展開機構のギアなど,金属を使用した機構部にはテフロンコーティングを施した.





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