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サブシステム
姿勢決定・制御系
姿勢決定・制御系とは?
姿勢決定・制御(Attitude Determination & Control Subsystem)系は
人工衛星が、軌道上でどのような方向を向いているか計算(姿勢決定)し、
人工衛星を好きな方向に向けたり、回転をおさえたりする(姿勢制御)役割を担っています。
姿勢決定では、ジャイロセンサー、磁気センサー、太陽センサーを用いて、
リアルタイムで計算します。そして、地上でも、送られたセンサーデータから計算を行い、
比較検証します。
また、姿勢制御では、制御デバイスとして磁気トルカを用い、衛星のスピン(回転)のアップや、
ダンピングを行います。
以下において、ADCS系について、簡単に紹介します。
ミッション
- 小型衛星における3軸姿勢制御技術の確立
- 姿勢決定技術
- 複合姿勢センサシステム(太陽センサ,磁気センサ,ジャイロセンサ)の開発
- 姿勢推定法の適用
- 姿勢制御技術
- 小型衛星用磁気トルカの開発
- 磁気トルカのみによる3軸姿勢制御法の実証
Gyro Sensor (ADXRS150)

- 振動式MEMSジャイロ
- 1素子で1軸の角速度を検出 : 直交3軸に配置
- アナログ・デバイセズ社製
- センサ出力電圧はDAQでAD変換
- 仕様
- 角速度検出範囲:±150[deg/s]
- ノイズ密度:0.05[deg/s/Hz]
- 直線性誤差:0.1%
- サイズ:7.0×7.0×3.0[mm]
Magnetic Sensor (HMR2300)

- MR素子内蔵
- 3軸の磁束密度を検出
- シリアル・インターフェース:DAQにてRS232~USB変換を経てデータを得る
- ハニウェル社製
- 仕様
- 検出範囲:±2[gauss]
- 直線性誤差:2%
- サイズ:75×30×7.0[mm]
Sun Sensor (S6560)

- 2分割型フォトダイオード
- 1素子で1軸の太陽方向を検出:5壁面に配置
- 高速応答
- 光量-出力電流の直線性が良い
- 1-Wire~USBを通じてデータを得る
- 浜松ホトニクス社製
- 仕様
- 感度波長範囲:760~1100[nm](赤外域)
- 角度検出範囲:±50[deg]
- サイズ:6.0×6.0×2.5[mm]
MTQ (Magnetic Torquer)

- 出力磁気ダイポールの大きさと向きは、DAQから制御
- コイルに流れた電流値は、DAQで計測
- コイル仕様
- サイズ:58.5×78.3[mm]
- 厚み:1.6[mm]
- 質量:5[g/本]
- 駆動電流:13[mA]
- コイル抵抗値:180[Ω]
- 消費電力:91[mW]
- 出力最大磁気ダイポール(1つにつき):0.15[A・m2]
DAQ (Data AcQuisition)
DAQはPDAとUSB経由で接続され,ジャイロや磁気センサ,電源電圧・電流,磁気トルカ電流等のアナログデータの取得と,
電源ON/OFF,リセット信号,磁気トルカ出力等のデジタルデータの入出力を行います.
機器の構成は下に示す通りで,RAM:256Kbyte,FlashROM:8Kbyte,Freq:25MHzのCISC型MPUを使用しています.
DI/Oが17ch,Analogデータはマルチプレクサを介して72chを外部I/Fとして利用できます.
また,USB Controllerを介してUSBI/Fを備え,PDAに接続することが出来ます.

DAQ System Block Diagram

System around DAQ
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